サイドカーの歴史と種類

側車、とも呼ばれるサイドカーの歴史は19世紀初頭のヨーロッパから始まる。その頃、庶民の足は高価な四輪自動車ではなく比較的安価なオートバイであった。このオートバイで多くの荷物や人を安価に輸送したい庶民のために開発されたのが始まりであり、豪華な屋根を付けたもの、荷物輸送のための荷台に特化したものなど、様々な種類が存在した。その仕組みとしても、単独で走行できるオートバイに後から付けるタイプや、最初の設計段階からオートバイの一部として組み込まれているタイプもある。第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけては、生産コストや生産制限の面から四輪自動車に代わって兵員を輸送するのにも使われた。第二次世界大戦の後期には四輪自動車に取って代わられたものの、現代にも名を残す名車はこの頃にも生まれている。日本においてサイドカーが普及したのは戦後のことになり、それ以前は小規模な軍事利用にとどまっていた。しかし、世界的な歴史と同じく、時を待たずして庶民の間に軽四輪自動車が普及してしまったがためにその市場は実に小さいものとなってしまった。とは言え、まだまだ根強い愛好家は世界各国に存在する。そして、フィリピンなどでは今でもサイドカーを付けたオートバイがタクシーとして現役で活躍しており、軍事的にもその利便性は確認され、採用され続けている。先進国ではその役割を四輪自動車におおむね譲ったとはいえ、サイドカーの活躍の場はまだまだ存在する。

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